親戚が亡くなり病院へ行かねばならないけど、自動車学校の車はすでに出払っていて一家はタクシー待ち。捕まらない様子を見た夫が自分の車の状態も省みず(例の事故を起こし、完全修理前)ボロの車で一家を乗せかなり遠い国営病院まで走らせることに…
車はなんとか走ったらしいのですが、道途中でガス欠に!結局一家はタクシーを拾い直し、自分もタクシーでガソリンを買いに行かねばならない。しかしポケットには20DH(300円弱)しかない!
事情を知ったタクシー運転手はスタンドまでタダで乗せてくれたとか。そこでペットボトルに20DH分のガソリンを入れ車まで戻ろうとしたところ…
警察が現れ、ガソリンをでかいペットボトルで持ってるから怪しまれIDを見せろと言われたんだ。でも持ってなかったんだよね~
そこも上手く事情を話したのか、警察から解放され車にガソリンを入れることはできたのだとか。*因みについ最近スタンドでペットボトルでガソリンを買うことは違反になり出来なくなったとのこと。(しょっちゅうガス欠でペットボトルで買いに行く夫の所為じゃなかろうか…)
たった20DH分のガソリンしか入ってないんだから真っ直ぐ帰宅すべきと思うのですが、一家がどうなったか気になり、病院まで様子を見に行ったそうです。
国営なのでとても低価格である代わりに、野戦病院だと評されるこの病院。この日もずらっと患者が廊下からエントランスに溢れ、出血中の人から毛布で地べたで寝ている人まで何十人も待っていたとか。
そこで地べたに座ってる重症患者から名前を呼ばれたんだ。腕と頭が血だらけで目まで怪我してたから誰かすぐに分からなかった。誰だと思う?前に工房近くに住んでたラシッドだよ。久しぶりに会ったらと思ったらそんな再会だったんだ。
重症なのに放置されてるから診察室に医者を探しに行ったんだけど、診察室に物凄い数の人がいて、中で老人が酸素ボンベをしてたんだ。その老人の見舞いに100人近く人が来てたんだよ!あり得ないでしょ。人だらけで診察どころじゃない。しかも若い研修医しかいないんだ。ラシッドの状況を研修医に説明したら、まず別の場所で検査を受けてこいってさ。
それをラシッドに伝えると隣で奥さんは頭を抱えてたんだけど、当の本人は俺は全然大丈夫だって血だらけで言ってるんだよ。そもそも夜中に酒に酔ってバイクで事故を起こしたらしい。どんな事故なのか相手がいるのか本人も全く分からないんだ。っていうかまだ酔ってたね。俺は大丈夫だから親父には言わないでくれってそればっかり言ってた。ワイン3本開けたらしいよ。
病院へは警察が連れてきたらしいのですが、相変わらずツッコミどころが多すぎです。その後現れた医者も白衣のポケットに両手を突っ込んだまま、地べたに座っている患者に問診…?してたとのこと。
一先ず帰宅した夫はその後ラシッドの奥さんと電話で経過を話していましたが、なんとか処置は終わったそうです。本当に頭を抱えるのは酔いが冷め警察に出向する時ということでしょうか。その後の話は聞いていませんが、こういうのが割と日常茶飯事なのは前回の車修理後の事故でもご想像いただけるかと思います。…ふぅ…。
そして今日も日は暮れるのでした。
コメント
ええっと、言葉が出ません…これが日常となってはいけない気がする…。
今日も命があって無事に日が暮れることを感謝しなければ、ですね!ふーぅ。
この日から程なくして工房近くの人が、こちらも夜中のバイク事故で亡くなってしまったんです。3人小さな子がいるお酒も飲まない働き者の若いお父さんだったのに…
事故も事件も結構身近…今日も命があること、大事にしないといけないですね…!