コラベル/ランタン柄/モロッカンタイル柄
日本でも複数の呼ばれ方をしているこちらの柄。昨今モロッコ柄と言えばまず最初に来るのがこれです。モロッコでも古くからモザイクタイルに使われている柄ですが、エジプトからスペインまで、幅広い地域で古くからあるモザイクタイルのパターンだそう。シンプルなラインの重なりなのにどうしてこんなにオシャレなんでしょう。私も大好きな柄ですが、最近はモロッコよりも日本で多く見かけるようになりました!世界的にブームになっていますが、実はモロッコではそこまで流通しておりません…!モロッコ人の伝統柄を切り出す大工に聞いてみたら、別にモロッコじゃないとの答えw
モザイクタイルについても日本の方が配色バリエーションが豊富で住宅に簡単に貼れるタイプなど、様々なコラベルタイルがあるんですよね…恐るべし日本。
モザイク柄/イスラムパターン
現地でザ・モロッコな柄は実はこちら。建築に多く使われていますがモザイクタイルから木製装飾、鉄製の建材までメディナでもリヤドの内装でも至る所で目にします。
イスラムの数学的知見が詰まった美しいモザイクです。画数で様々な種類があり、花びらのように開いている角が12角でツナーシュリ(アラビア語で12の意)8角でスリマニア(8の意ではない;)と現地では呼ばれています。アトリエショップでは呼び易く12角のウォールパネルもスリマニアと表記しています。英語圏ではすべてまとめてイスラムパターンと言われている印象です。
オクタグラム
八望星を意味するオクタグラム。こちらも古くからモロッコにあるモザイクタイルの柄です。コラベルに劣らず可愛い…右の水色と黒の柄は古いリヤドのモザイクタイルで使われていますが、最近の新しい既製品タイルでもこのデザインがあり、モロッコで今も昔も愛されている柄なのだと分かります。アトリエのテラスもこのデザインのタイルを使っています。
因みに現地ではハタム何とかという、何とかの指輪という名称だそう(発音が難しかった;)
ハムサ
ファティマの手の形に見えるので勝手にファティマの手=アラビア語でハムサと命名してみました。少しマニアックな柄ですが、有名モスクやマドラサなど文化遺産レベルの場所に使われている印象。既製品には無く、手作業でひとつひとつの形を切り出して作る本当のモザイクタイルで見られる柄だと思います。
まとめ
上記、世界的に認知されている柄やモロッコで実際に多用されている柄を取り上げてみましたが、伝統柄の種類は多岐にわたり、まだまだ沢山のパターンがあります。イスラムは偶像崇拝を禁じていることから模様装飾文化なので、ここにぎゅっと美しいもの、絵画的なもの、芸術と数学が凝縮されているのですね。それにしても、柄を並べてみて改めて可愛さにうっとりします!
モロッコを訪れると至る所にある美しい模様装飾を目にすることでしょう。文化遺産としての古いものから新築まで、永遠に続くモザイクパターンのように、昔も今もこれらの柄が繰り返し使われ続けているのでした。
モロッコ柄、商品展開
アトリエではモロッコ柄のオリジナル商品に力を入れています。木材から自分で調達し、現地大工さんに図面を持ち込んで切り出してもらうウォールパネルを数年前から制作しています。見ため以上に手間が掛かるので種類も数もなかなか増やせないのですが…
こちらはオクタグラムモザイクを2つ繋げたデザイン。斜めでも横でも縦でも。様々なアレンジが楽しめる商品になっています。
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