モロッコから日本の小・中学校への転入・半年後のリアル

息子達が日本の小・中学校へ転入して半年が経過しました。早いもので今月は終業式です。ネットで帰国子女を検索すると帰国子女枠受験やらインターナショナル校、将来はICU等々違う世界の話ばかり。非英語圏で生まれ育ち、日本の田舎で選択肢一択の『町立』学校へ転入した半年後のリアルを書いてみました。
学びの場をモロッコから日本へ移すチャレンジ
この夏、十数年生活したモロッコから一旦生活拠点を日本へ移すことにしました。最も問題になるのは子どもの就学。モロッコと日本、かけ離れた学校生活と学習内容、不安は尽きませんが息子たちはそれぞれ地元の小・中学校へ通い始めました。 中1の2学期から...

小4と中1の学習ギャップ

長男中1、次男小4、この3年の差がここまで違うのかと思うほど、中1では学習内容に苦労し、小4ではほとんどギャップなくついて行ける様子。長男もあと一年早く、小6で日本に来ていたら学習も友人関係も全然違っただろうなと思いますが、そもそもそんな予定は無かったので仕方ありません。

小4程度の国語力を持って中学へ転入した長男、大人も戸惑う詳細な日本語文法や初めて触れる古典・漢詩。語句が難しい日本史、専門用語オンパレードの理科、数学も日本の方がずっとレベルが上。唯一簡単な英語以外は初めての教科の音楽、技術家庭科、保体などすべて苦労しています。

四ヶ国語、広く浅く出来ても学力とは言えないと痛感。一言語で知識を深堀する作業が始まりました。正直、学歴=言語であるモロッコに不安を覚えていたので、一言語に集中して深く知識を学べる事は良かったと思います。

四捨五入が分からない

小4の次男がちょうど四捨五入を勉強している所、日本で小学生をやっていない長男は四捨五入が分からないことが判明。授業で『小数点以下2位を四捨五入せよ』と言われ意味不明だったそう。他にもテストで分かる問題が出ても、『誤っている記号を選べ』をごめんなさいのあやまるだと思い選べなかった事もありました。そういう一つ一つを拾い上げ、理解していくのは大変な作業です。

毎日学校に行って部活をしてくるだけで疲れて帰って来るので、思うように自宅学習も進みませんでした。塾は公文へ行くのが精一杯。でもまだたった半年。半年新しい環境で初めての内容ばかりの9教科に取り組み、テストを受けるごと平均との差が狭くなってはいるので、これからですね…!

日本の学校が嫌じゃないのはモロッコのおかげ?

次男はコミュ力に長けていて、あっという間に友達を沢山作り、将来はお笑い芸人になると言い始めw生まれも育ちもここの子の様に馴染んでますが、正反対の性格の長男は元々コミュ力が低く、やっぱり同級生と上手く話すことはできない様子。部活も楽しくないと言い(部活って基本そんなに楽しいものではないんですけどね…)学校行くのが嫌になってしまう要素ばかりなのに、それでも朝になればやる気を持って登校するので感心してしまいます。息子が言うには「モロッコの学校の方が嫌だった」「モロッコの先生が怖くてアラビア語もフランス語の先生も嫌いだった」とのこと。私も知りませんでしたが、できないと背中を叩かれたりしたそう…;

慣れない日本の学校生活をこなせるのは、モロッコの怖い先生とイマイチな学校のおかげって事!?ちょっと複雑ですね…

学校以外は

学校以外では、マンガやエンタメコンテンツが豊富で夏の一時帰国の楽しさがずっと続いている感じです。お菓子やスイーツ、ご飯も断然こっちの方が美味しい!そういう所は日本には全く敵いません。モロッコの良さが分かるのは仕事する年齢になってからなんですよね。息子たちはモロッコの方が外人扱いされていたので、日常生活にそういったストレスも無いと思います。

悩み多き思春期。こちらもどうしたものかと悩ましい事は多々ありますが、半年の学校生活を終え来月は新学期。長男は身長もタケノコの様に伸び、声変わりもしてこの半年で見違えるようになりました。そんな子供たちの成長を側で見ていられるのが一番幸せ!とつくづく思います。

にほんブログ村 海外生活ブログ モロッコ情報へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました