まるでアラジンの映画の中のような骨董品や衣装。魔女!?のようなおばさん達を相手に、状態の良い品を見極め値段交渉して手に入れるのは大変ですがとても刺激的!知られざるモロッコヴィンテージの世界にご案内します。
マラケシュにいくつかある中古市場
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マラケシュにはいくつか中古市場があります。
一番有名なのはメディナに隣接するバブハミースと呼ばれるスークで、規模もとても大きく一周するのに結構な時間がかかります。どこでも年代物のヴィンテージもただの中古と混在しているので目利きが必要です。私も専門ではなくまだまだ勉強中。奥が深くて難しい世界だと思います。
更に定義を難しくしているのがモロッコ商人のとんでも売り文句。発色豊かな絨毯を売る普通の絨毯屋でも真顔で化学染料を天然染料と言ったりしますが、大して古くない物をアンティークと言うのもよく聞かれます。ヴィンテージ(100年未満)とアンティーク(100年以上前の物)の違いがなく、売り手であっても古い=アンティークと認識してる人も多いです。
自分用に買うのなら気に入れば年代は関係ないと思いますが、販売するのなら売り文句の周辺をよく調べないといけないと自戒を込めて思いました。
女性が売り手の中古スーク
前置きはその位にして近頃よく訪れている女性たちが売り手のスークをご案内します。
モロッコではあらゆる店の店主は圧倒的に男性です。しかしここは女性たちのリサイクルの場。家にある物を現金にしたい時、普通の店にはない骨董を見つけたい時に地元の人が行き来します。
狭い場所に所狭しと品物が積まれていて、ぱっと見、色合いも綺麗で良い物がありそうですが、実際には汚れや痛みも多く商品として価値のあるような物は少ないのです。
ここはとにかくおばちゃん店主たちの客引きが熱い!何かひとつ手に取り見れば、わらわらと別の店の店主も似たような物を持って詰めかけて来ます。魔女のような恰好のおばちゃん達に囲まれながらそのプレッシャーに押されず、自分の目で良品を見極めなければなりません!
しかし、行く度に隣同士で客の取り合いのケンカ勃発。「うちの物を見てたのに、じゃましないでよ!」「この人はいつもうちで買ってる、私の客よ!あんたこそ邪魔しないでよ!」などど怒鳴りあう魔女たちの間で冷静に物を見極めるのは大変です(+_+)
揉めないように、出来るだけ複数の魔女から買うようにしています…
そうこうしておばちゃんと仲良くなり、写真を撮っていると、こっちも撮りな!と広げてくれました。
ファブリックの山の中に配色が好みの物があったので購入。この日は今は生産されていない昔の茶器の入れ物と昔のベロアサロン生地を仕入れました。
このぐじゃぐじゃな中に埋もれていたファブリックがどんな物になったかは、またお伝えします!
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