息子達と『君たちはどう生きるか』を見に行った【ネタバレ無し】

宮崎駿の最新作。公開されたのは不思議な鳥人間みたいなポスターのみ。一体何の話なのか全く分からないまま宮崎作品が見れるなんて!宮崎駿の作品で人格形成したと言っても過言でないほど子供の頃は繰り返し見ましたが、今回は初めて息子達と映画館で見ました。それだけでも感慨深い…!ストーリーネタバレなしの感想ですが、テーマには軽く触れてます。

第一印象

賛否が分かれているとのことですが、ものすごいイマジネーションの洪水を浴びるので、取り留めのない夢のような世界に疲れる事はあるかなと思いました。けれどワンシーンワンシーン、隅々にまでジブリのエッセンスが描かれていて、今までのジブリ作品を思い出す画も多々あり、宮崎駿の世界をたっぷり堪能できました。私は普段アニメは見れないのですが、この作品はアニメーションで映画を作る意義が感じられました。背景の精密さ、リアルではあり得ないサイズ感、質感、液体の動き…今回はそれがより強調されていました。

題名『君たちはどう生きるか』のアンサーもしっかりあるのですが、その一言、二言を言い残す為に、壮大なファンタジーにして届けてくれた印象を受けました。何より80過ぎた年齢で、これほどの創造性がなお生み出せるとは、不気味で怖くもどこか可愛げあるキャラクターひとつとっても、宮崎駿じゃないと描けない、と感心せずにはいられません。

ジブリの意味は『サハラ砂漠を吹く熱風』なんですよね。あの熱さがしっかり感じられる、パワフルな作品だったことは間違いないです。

息子たちの感想

小学生の次男は途中眠気に襲われていました…やはり後半ついて行けなかったようです。見終わった後も「面白くなかった」と率直な感想でした。中学生の長男は色々と怖かったそう。長男は家に帰ってもう一度感想を話し合ったところ、細かく内容を覚えていて、どう生きるかというメッセージについても本人なりに受け取ったようです。

私の子供時代と違い、息子世代は色んなエンタメコンテンツが溢れていて、2人は普段からジブリにさほど興味がありません。ファンタジーは好きでも分かりやすいアメリカタイプとは違う、善悪もなく起承転結もない不思議な話は苦手だろうと思います。ファンにとってはそこが宮崎駿の魅力の一つなのですが。

映画館のある街まで行く

住んでいる所に映画館は無く、映画を見るには一時間に一本程度の電車に一時間揺られて行かねばなりません。半年ほど前にも、息子達と電車で映画館へ行ったのですが、同じ電車で長男の同級生が集団で映画を見に行く所に出くわしました。(田舎ならではです…)普通ならかなり気まずい状況ですが、モロッコ育ちの息子は自分だけ弟と母親と出かけている事を全く気にしていませんでした。スマホも持っておらず、同級生とそこまでの関係も無く、自分だけで出かける経験値も無い…せめて兄弟だけで出かけられるようになって欲しい。今回は息子たちで計画・判断・行動する事にして、私は付いて行くだけにしました。

『君たちはどう生きるか』は息子と母親の話でもありました。主人公が最後に言ったセリフは友達が出来にくい長男にも言って欲しい一言。そういう意味でも、息子達とこのタイミングでこのジブリ作品が見られたのは良かった!一度見ただけでは分からないので、子ども達にはこれから何度も見て欲しいと思います。

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